自由と責任と自己実現

お客様とのお打ち合わせのなかで経営者の方とお会いすることが多くあります。本当によく感じることは「それぞれたくさんの問題を抱えておられる」ということです。

ぼくも会社員時代があります。当時「社長や役員というのは本当に自由でいいなぁ、早く社長になって自由に仕事したい!」って思っていました。

でも実際は全然違いました。まずお金です。会社に勤めていると「社長や会社はお金があるものだ」という発想になりがちです。ぼくもそうでした。実際はどうでしょうか。自分の給料はとらずにスタッフの給料や取引先への支払いを優先されたことがある方も多いのではないでしょうか。

人間関係もです。勤めている時は「あの人はダメだから配置転換してください」とか「あの人と同じチームではできません」とか直訴できますし、最終的には転職すれば逃げることができます。でも経営者になると逃げることができません。「クビにしたらいい」といのも現実的ではなく、一般的に思われるほど「クビ」は実行できないのが日本の仕組みです。

そういう視点でみると経営者は自由どころか、責任にがんじがらめになっている、という方が正解です。

ではこんな責任ばかりの経営者にどうしてなるのか、って考えると、やっぱり「実現したい未来があるから」じゃないかな、と思います。こういう人に喜んでもらいたい、とか、こういうお悩みやお困りごとを解決できたときに自分の心も満たされた、とか。そしてそれに共感して一緒にやりたい、という人を集めてチームにして、そしてまたチームの力を大きくしていく。

日常ではふとそういった初心を忘れがちですが、問題に直面するたびに思い出していきたいな、と思います。

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