創業当時の価値観、今の価値観

2007年僕は起業しましたが、ベンチャー企業の上場がもてはやされた時期ということもあり、すぐベンチャーキャピタルの取材が殺到しました。また当時の起業仲間と話す会話は、どれだけ大手企業とお取引があるか、どれだけ規模の大きいお取引があるか、有名な○○さんと一緒に飲んだ、仕事になるかもしれない、といった内容ばかりでした。周辺での流行語は「資本政策」「エグジット」。そして僕はそんな空気に酔っていました。

2013年弊社は、創業7年目を迎えていますが、創業当時とはまったく違う空気を楽しんでいます。オフィスは港区赤坂から墨田区へ(現在は江戸川区平井にも)移りました。大手企業至上主義ではなく、むしろ「顔の見える」中小企業のお客様が多いです。一度に大きな金額のお取引よりも、それほど大きな金額ではなかったとしても、継続してお役に立てるほうがうれしく感じます。

もちろん大きな組織は、雇用も含めて大きな影響を社会に及ぼすことができるので、とても尊敬しています。そしてそれが器の差だと思います。

それでも弊社は、拡大を目指すよりも「目の前のお客様」にとことん注力したいと考えています。と書くと、なんだか偉そうですが、要はお客様との関係を(家族とまではいかなくても、せめて)親戚のように濃いものにしたいんです。親戚(お客様)の悩みはやっぱり解決したいし、親戚(お客様)の成功は自分のことのように嬉しい、さらには親戚には道理に反するような恥ずかしいマネはできない、そういう関係が理想です。

ただこの方法で急拡大することは難しいと思います。でもそれでいい、見栄を張ることなく、着実に確実に一歩ずつお客様との絆を強くして、企業として成長していきたい、そこにこそ価値を感じているし、大事にしていきたいと思います。そしてそれが、継続できるための秘訣のような気もするのです。
 
最大瞬間風速よりも止まない風を目指す。

こんな価値観をもつようになった僕を、創業当時の仲間はどのように感じるのでしょう。一度聞いてみたいですね♪

株式会社フロンティアゲート
吉武和英

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