リアルな会話でもSNS上でのやりとりも、「(だれかにとって)いい話」と「(だれかにとって)悪い話」があるとしたら、一般的に盛り上がりやすいのは「悪い話」のような気がします。
例えば、誰かが投資で利益が出た話を聞かさせるより、逆に投資で大きな損失を出した話の方が、変な感情が沸き起こることなく素直に聞きやすいかもしれません。同じように、すごく健康だ、という話より病気になってしまった話のほうが、あるいは会社としてどんどん成長している話より、人やお金でいろいろ苦労していて・・といった話のほうが聞きやすい、ということもあるかもしれません。
もちろん誰かに悩みを相談したり相談されたりするということや、悪い話そのものを全て否定しているわけでは決してありません。むしろ自分がしんどいときに、ポジティブな話を聞くのはつらいときもあります。ポジティブな歌や曲を聞くのすらつらい、というときもあるかもしれません。ただ、単純に話を聞く側としてどんな話が好きかどうかは、その人の空気感をつくってしまっているかもしれない、という気がします。
とはいっても、みんなだれかががんばっている話は心の底では大好きだと思うんです。オリンピックもW杯もWBCも高校野球も、みんなもがいて苦しんで、それでも努力してるのに、結果が出なかったら非難されて、それでもあきらめずに前を向く姿に勇気をもらって、自分もがんばろう!って感じる方が多いと思います。そんなことを感じている瞬間の顔は、だれもが晴れやかで美しいですよね。
日々つらいことやしんどいなあと感じることがあるかと思いますが、そんなときは好きなアーティスト、好きなスポーツ選手、好きなパン屋さん、好きなケーキ屋さん、好きな本、好きな花、好きな街、なんでもいいのでほんの少しだけ思い出すことができたら、その瞬間の顔はとても晴れやかで美しく、かつ、自分だけではなく、きっとほかの誰かにも勇気を与えると思います。
ということを、自分に言い聞かせていました。